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「日本一のそばを楽しむ会」に行ってきました

2018-01-28
  今回のイベントでは現在のそば打ちプロとしての双璧を為すお二方が登場しました。會津の唐橋宏氏と足利の根本忠明氏です。関東でそば打ちをする人には馴染みのお二方ですが、その打ち方は唐橋氏の標準型に対して、根本氏の独自型というタイプの違いもあり、非常に興味深いものでした。そして今回もまた多くの点に学ばされましたが、その要点をいくつか最後にまとめます。
 
  主催はいばらき蕎麦の会と常陸太田市で、農業協同組合も共催に加わっており、そば粉などの販売もありました。
 
  最初に足利市にある「蕎遊庵」の店主・根本忠明氏が「さらしなそばの魅力」と題して講演し、続いて2種のさらしな打ちの実演を行いました。最初はさらしな生一本(生粉打ち:10割打ち)でしたが、見事な捌きで打ち上げ、その切った蕎麦を観客が見られるように2つが回されました。次にはノムさんも初めて見るもので、5種の色を付けた変わりそば(赤は食紅使用)を重ねて1本の蕎麦に5色が出るようにしたものでした。これも見事に極細に切り上げられていました。どちらも厚さは約1mm程度で、幅(切りベラ)は1寸で60本ですから約0.5mm程度ということになります。
 
  1回目の根本氏の打ちが終わった時点からいばらき蕎麦の会の四段・五段の方が打った「常陸秋そば」の十割そばが振る舞われましたが、最初に食べに行った人は並びに時間が掛かったため2回目の試技の一部は見られなかったかもしれません。
  そばは冷や汁で食べるもりそばと温かい鴨汁そばの両方が付いており、堪能できました。やはり冷たい蕎麦の方が美味しかったという人が多かったようです。粘りの強い麺で、味も非常に良かったです。いつもは厳しい点を付けるノムさんですが、美味しいそばを食べたという実感が湧きました。10点満点です。鴨汁は少し甘味が不足で9点でした。
 
  根本氏の実演が終わって少し休憩時間を取り、その間に参加者の方々の多くが食べに行ったようです。12:45から唐橋氏のそば談義が始まり、実演が始まったのは1:05でした。唐橋氏は全麺協の副理事長を務めることから段位認定を基準にしたそば打ちの注意点に主眼が置かれ、受験者にしばしば見られる疑問な点を指摘してくれました。これもまた大いに勉強になったことです。
 
  全体を通して学んだことを箇条書きにします。
1.四つ出しで何回もやるのは無駄。3・2・2・1回でもできる
2.四つ出しで四角にならなかったら延し修正ではなく、巻き修正をする
3.いつも上側を延すのが基本。下側を手前に延すのはやりにくい
4.畳みで上の段は少し手前にしておく。この方が屑が出ない
5.唐橋氏は地延しで最初に周囲を薄くする方法を勧めた
6.根本氏は更科打ちに於いて、更科粉とつなぎ粉に直接熱湯を入れて捏ね、玉を作り、氷で10分冷やす改良法を勧めた7.根本氏は片倉康雄氏の「さらしなが打てて二八の完成。それも生一本・一寸六十本の仕事」を強調
 
  その他にも沢山ありますが書き切れませんのでこの辺で切り上げます。そば仲間の方はログインして詳細説明をご覧ください。