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粉の含水率を測定しました

2018-02-02
乾燥機に入れた粉(蒸発皿の中)
乾燥後の粉(蒸発皿の中)
  そば打ちで使われる粉としては、そば粉・さらしな粉・つなぎ粉が代表的なものです。これらの含水率を知ったからと言ってそば打ちに役立つかどうか分かりませんが、蕎麦辞典の記事を書く上でどうしても知りたかったもので測定することにしました。
 
  使う装置や器具は幸い我が家の実験室にありますので、ノムさんとしては比較的簡単な測定です。一般の人がこれをやるとなると大変でしょうが、目安程度なら誰でも日用品を使ってできるのではないかと思います。今回の測定方法の詳細を以下に書きます。
 
*測定方法:
1.3つの蒸発皿を天秤(小数点以下2桁表示)で秤量して記録しておく(A・B・C)
2.1つの蒸発皿を天秤に載せ、ゼロセットをする
3.これにそば粉(以下他の粉も同様)を入れて100gとする
4.3つの蒸発皿を定温送風乾燥機に入れ、105℃・24時間乾燥を設定し、乾燥を開始する
5.24時間の乾燥後に3つの蒸発皿をシリカゲルを敷いた金属容器(菓子容器)に入れ、3時間放置する
6.冷却後の蒸発皿を天秤で秤量する
7.それぞれの減量を計算し、含水率を計算する
8.計算式:含水率=(100.00+蒸発皿の秤量値-冷却後の秤量値)÷100.00×100(%)
 
  含水率の結果は、そば粉(細粉)14.3%・さらしな粉12.8%・つなぎ粉13.0%でした。傾向としては予想された通りでしたが、そば粉はしっとりしていることからもっと多いと予想していましたので、意外でした。文部科学省が出している「日本食品標準成分表」には、そば粉(全層粉)の水分は13.5%とあります。庵主の測定値と1%近く違いますが、その理由は庵主の場合は挽き立てであり、市販品よりかなりしっとりしていて水分が多いからです。
 
  なお、そば粉の含水率は、①鮮度・②状態(粗粉・細粉)・③保存状態・④経過日数・⑤季節、によって多少の違いや変化があり、一般的には鮮度が良いほど含水率は大きく、粗粉>細粉・冷凍>冷蔵>常温・ビニール袋>紙袋・新>古・夏>冬のような傾向があります。ノムさんの場合は「常陸秋そば」の丸抜き(殻を除いたもの)を購入後にすぐにビニール袋(およそ3kgが入る)に小分けし、冷凍(-5℃)しますので、ほとんど変化はなく、しかもいつも打つ日の前日に製粉してビニール袋に入れるので季節(温度・湿度)の変化も受けにくいと思われます。影響を受けるとすれば製粉時に温度・湿度の影響はあるかもしれません。自分の粉にこの数値を当てはめる場合、特に試験した粉が細粉であることに留意してください。粗粉ではまた違った数値になるかもしれません。
 
  そば粉の含水率はそば打ちの際に粉を手で握ることである程度の予測はできます。たとえばノムさんの場合は打つ前日に石臼挽きしたものですのでしっとりしており、手の中の塊は手の中で転がしても崩れません。ですが、そばの会などで共同購入した粉や購入粉は一般的に日数が経っているので余り固まりません。ひどい場合はサラサラしています。このような粉の場合は含水量が少ないため加水は多めになります。いつも使う粉であっても紙の大袋に入れて常温で置いていた場合はかなり乾燥が進むと考えた方が良いでしょう。そして乾燥化は空気との触れ合いから劣化を促進させます。ですからできるだけしっとりした粉を選ぶようにしたいものです。