ビジター用:近況・ニュース

計測の誤差と補正方法

2018-02-04
秤量誤差
普段使っている2種のデジタル秤
目盛りを校正した測容器
    正しい重量値と表示値の関係      普段そば打ちに使用している秤      測容器に付けた補正線(黒)
 
  そばの計測はまずそば粉・つなぎ粉の計量から始まります。それは重量を計るということになります。それには秤を使いますが、そば打ちで使われる秤ではバネ式(バネはかり)とデジタル式が代表的なものでしょう。昔から使われていたバネ式秤は使うほどバネが弱りますし、サビや劣化で狂いが大きくなっていくのが難点です。現在はデジタル秤が主流で、風袋消去(ゼロ合わせ)が容易で非常に便利です。かなり小型のものも売られているのでネットで検索すると良いと思います。価格は数千円で5千円以内で買えます。
 
  ですがデジタル秤で計ったとき、果たして表示は正しいのだろうかと不安になったことはありませんか?そんな時に分銅があれば確認に便利ですが、これは普通には売っていません。ですが秤というものは載せた物の絶対重量を計るということよりも、相対重量を計るということが重要なので、少々の狂いは余り問題になりません。これを以下の例で説明します。
 
  そば粉(A)を計ったところ、バネ秤で100gと表示されたのですが本当のAの重量は95gである場合
   100-95=+5g の誤差があります。これは無視できない誤差ですね。
  そこで秤に皿(B)を載せてまずこの重さを計ります。それが90gであったとすると、表示は
   90ー5=85g 程度のはずです(左図参照)。
  次に皿とそば粉を載せて計ると
   100+85=185gと表示されるはずです。
  そこで皿+そば粉(A+B)の重量から皿(B)の重量を差し引くと
   185-85=100g となり、Aの本当の重さを知ることができます。
 
  つまり秤の目盛りと負荷重量の関係が直線的(図参照)であれば、Bと(A+B)の重量を計れば、
   A+B-B=A の計算からそば粉(A)の重量を知ることができるわけなのです。つまり秤が少々狂っていても、それほど大きな誤差なく正しい重量を知ることができるわけです。これはデジタル秤でゼロ合わせをすることと同じなので、ゼロ合わせをしていれば1回で正しい秤量値が得られるということを意味します。
 
  それでも不安な方は、ゼロ合わせをした秤に標準分銅を載せて確認してみて下さい。ノムさんは幸い基準分銅を持っていますので、手持ちの秤をいくつか検証してみました。これについては以下の表をダウンロードして参照してください。
 
 
 
  次に水量を計るために目盛り付きの取っ手付ビーカー(プラスチック製)を使用した場合の誤差について考えてみます。これで1Lを計るとき、目盛り線と水面底部を合わせることが大切です。これをメニスカスと呼びますが、醤油などの色の濃い液体を計る時には液面底部が見えない場合もあり、その場合液が容器と接触している部分で液面が盛り上がっていますが、そこでついうっかり読んでしまうことがあります。これは人為的誤差となりますので気をつけてください。
 
  正しく計量したつもりでも、プラスチックビーカーなどではかなり誤差があるものです。それを補正するにはまず水で容器の中だけを濡らし、余分な水を捨てて空の容器を秤に載せてゼロ合わせを行います。つぎに最大目盛り(1Lとします)まで水を入れて、これを同じように秤で計量します(A)。 
 
  体積計量器には2種あり、液体を入れた時に目盛り通りの体積になる場合と、容器から液体を出した場合にその出した容積が目盛り通りになるように作られている場合があります。家庭用の容積計量器はほとんどが後者ですので、合わせた目盛りの液体がこぼれ出るようになっています。この場合には、(A)は1000gになるはずです。もし誤差が大きかった場合は中が濡れた状態の容器を秤に載せ、ゼロ合わせを行い、1000gを表示するまで水を加え、その液面の位置にマジックペンで印を付けておきます。これが正しい1Lの目盛りとなります。全ての目盛りを校正するのは面倒ですから、あとは目分量で比例させて調整してください。